本に出てた場所に行く 物語の海へ還る旅:村上武吉を読み、瀬戸内へ向かう
瀬戸内を旅し、過去が足元から立ち上がってくる瞬間がありました。大三島の大山祇(おおやまづみ)神社の森の深みに触れたとき、そして村上水軍ミュージアムの窓から能島を見つめたとき、私の中で“物語”と“史実”がゆっくり重なっていくのを感じました。村上海賊の当主・村上武吉――小説『村上海賊の娘』『海狼伝』『秀吉と武吉』3点を読み、そこで出会った彼が、実際に生きた海を前にした時、ページの中の波音が現実の潮騒と混ざり合って聞こえてくるようでした。今回は、私が旅の中で出会った武吉の影と、3小説の魅力、そして実際に訪れた土地の空気を重ねながら、瀬戸内の“武吉をめぐる旅”を紹介します。そして「しまなみ海道」で私が食した美味い処も少しご紹介します。
